平塚::旅支度の女性が、茶屋の縁台に笠と荷物を置き、一服している図。藍染の浴衣には白抜きの大柄の桐が描かれている。背後には早朝の東海道を描く。駕籠かきと旅人が進む。一番奥には朝霧でぼんやり霞む木々を配し朝の旅立ちらしさを印象づける。広重とほぼ同じ場所を描いているが、大山、高麗山、富士山は見えない。広重の視点は左手斜め上奥からのような気がする。添えられた句は「春風や鼻紙飛ばす草の上」

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                    (C) Katumasa Ohbayashi