草津:(名物立場)立場とは旅人が、宿場間の距離が長い場合に、設けられた休憩所。今で言う高速道路のサービスエリアやパーキングエリア。広重は有名な「姥が餅」を食べさせる有名な茶屋を描いている。屋根の立て看板に店の名前が見える。店では、椅子に腰掛けくつろいで餅を食べている旅人、着いてこれからからくつろごうとする者、店の者ののんびりした様子が描かれている。店先には馬、駕籠が主人、旅客を待つ。通りには四人の人足が大きな荷物を、担いでいく。反対方向を、旅人を乗せた早駕籠が歩を進める。総勢5人の駕籠屋。先頭の前引きの様子が面白く描かれている。旅人は、ふり落とされないように必死に垂れ綱に掴まっている。茶店の右角に道標が立っている。この奥は琵琶湖畔の矢橋。

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                                      (C) Katumasa Ohbayashi